ラウンジチェア

【バタフライチェア】BKFチェアはCUEROとKnollどちらがいい?

バタフライチェアの愛称で有名なBKFチェア。

名前は知らなくとも、写真を見れば、

見たことある!という方も多いはず。

それほど一度見たら忘れられない独特な形の椅子です。

今回はこのBKFチェアを紹介しようと思います。

BKFチェアとは?

BKFチェアとは、1938年、3人のアルゼンチン人デザイナー、

アントニオ・ボネット、フアン・クルチャン、ホルヘ・フェラーリ・ハードイによって

デザインされたリビングチェアです。

「バタフライチェア」と呼ばれ、

スチール製のリビングチェアの中で定番となっています。

その独自の構造は、

1885年にイギリスの土木技師ジョセフ・フェンビーがデザインした折りたたみ椅子、

「トリポリーナ」を原型としています。

1960年代にはヒッピーたちに愛用され、

その後大量生産されると、一般家庭のティーン向けとしても人気を博しました。

その後流行の移り変わりとともに、80~90年代になると生産は途絶えてしまいますが、

2005年にCUEROから、2018年にはKnollから復刻され、

現代でも愛される椅子となりました。

BKFチェアのデザインのポイント

BKFチェアが選ばれる最大のポイントはその軽やかさです。

細いスチールロッドで幾何学的に組まれたフレームに、

革のシートが一枚ハンモックのように掛かっているだけの最小限の構成。

どんな部屋に置いても空間を圧迫しないその軽やかさは、

他のリビングチェアとは一線を画します。

見た目だけでなく、その座り心地も特別です。

脚を伸ばしたり、あぐらをかいたり、

ハンモックのように様々な姿勢で座ることができます。

【BKFチェア比較】CUEROとKnollで何が違う?

BKFチェアは現在、CUEROとKnoll、二つのブランドから発売されています。

Knollではバタフライチェアが商品名になっています。

Knollは元々、1947年から1951年の間、カタログにこの椅子を掲載していました。

CUEROが生産を始めたのが2005年ですが、Knollは2018年に創立80周年を記念して

バタフライチェアとして復刻しました。

BKFチェアは、元々、一社によって独占的に製造されていたわけではないので、

「どれがオリジナルで、どれがリプロダクトなのか」といった話がなく、

今でも、それぞれのブランドがそれぞれの仕様で生産しています。

CUERO

シートに最高級のベジタブルタンニンレザーを、

ぜいたくに中央での二枚接ぎで作っています。

基本的にレザーは接ぐ数が少なければ少ないほど、

大きなレザーを使わなければならないので価格が高くなりますが、

縫製線も少なくなるのですっきりと洗練された印象に見えます。

レザーのカラーはブラック、ナチュラル、ブラウンの3色から選べ、

例えば、

ブラック→モダンテイスト

ナチュラル→ナチュラルテイスト

ブラウン→ビンテージテイスト

のように、カラーによって様々なテイストのインテリアに合わせることができます。

また、CUEROからはキャンバスやアウトドア用などレザー以外の生地も出ていますので、

用途やテイストに合わせて選んでいただけます。

Knoll

CUEROとの大きな違いは、KD(ノックダウン)でないことです。

つまりフレームが分解できないのです。

CUEROの方は分解されてフラットパッキングで届きます。

しかし分解できない分、フレームに継ぎ目が一切なくなるので、

よりシンプルでピュアな構造体となり、デザイン的にさらに洗練されています。

さらにフレームの塗装をクロームメッキにすることで、高級感が加わっています。

フレームカラーは他に定番のブラックと爽やかなホワイトもあります。

シートはレザーではなく、厚手のフェルト一択ですが、様々なカラーが選べます。

CUEROに比べ、よりモダンに研ぎ澄ましたBKFチェアと言えるでしょう。

ラグジュアリーなテイストにもよく合います。

BKFチェアに合わせるおすすめアイテム

シープスキン

BKFチェアに合わせるアイテムには、オプションのピロークッションなどもありますが、

最もおすすめしたいのは、まず何と言ってもシープスキン(羊の毛皮)でしょう。

北欧では、椅子やソファなどにシープスキンを着せかけるのが一般的な風習です。

ふかふかして座り心地が良くなるだけでなく、見た目も暖かな印象になります。

インテリア全体で見ても、シープスキンは素材感が強いので、

モダンなテイストにクラフト感を加えるには絶好のアイテムです。

サイドテーブル

そして、単体で使う場合、サイドテーブルを合わせるのがおすすめです。

BKFチェアは特徴的な形の椅子なので、

シンプルな形のサイドテーブルを合わせるといいでしょう。

例えば、HAYのDLM、取っ手で持ち運びできる軽やかさが魅力です。

素材も細いスチールで塗装も選べるので色を合わせることができます。

Knollのクロームメッキタイプは同じKnollのテーブル合わせるのがおすすめです。

バタフライチェアの繊細な美しさが強調されます。

まとめ

BKFチェアは、シートとフレームという最小限の構成要素でできているので、

その素材や仕上げによって、様々なテイストに合わせることができます。

最小限の要素だけで商品として成立させることは実はとても難しいことですが、

BKFチェア独自のシートとフレームの形状が

ただシンプルなだけではない個性を生み出しているからこそ成立しているのです。

単純に出来ているようですが、おそらくこの椅子を生み出すまで、

デザイナーやメーカーの苦労は計り知れないものがあったと思います。

サイズは大きいので、ある程度のスペースは必要ですが、

軽やかで圧迫感もあまり感じない椅子なので、

リビングチェアの最初の一脚にとてもおすすめです。

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