日本で最も人気の高いダイニングチェアであるYチェアですが、
合わせるダイニングテーブルは何が良いのでしょうか。
Yチェアはダイニングセットとして開発された椅子ではないので、
セットテーブルはありません。
だからこそ、何のテーブルを合わせるかに悩まれる方も多いのです。
この記事では「椅子はYチェアにしたいけど、テーブルどうしよう」という方々のために、
Yチェアに合うおすすめダイニングテーブルを紹介します。
Yチェアに合わせるダイニングテーブルの選び方

Yチェア自体が特徴的な椅子なので、
ダイニングテーブルにはシンプルな木製テーブルを合わせるのがいいでしょう。
主張がなく、Yチェアの美しい造形が引き立つようなテーブルが理想です。
Yチェアと樹種や色を合わせるのが基本ですが、
オークとウォールナットを合わせるなど、あえてコントラストをつけてもまとまります。
Yチェアのアームの高さは70cmありますが、ハーフサイズのアームなので、
椅子の半分はテーブルの下に入り、あまり場所はとりません。
横幅は55cmなので、テーブルの脚間は一脚あたり60cmは欲しいですね。
そのような視点で選んでみてください。
→Yチェアの情報はこちらのサイトに

Yチェアに合わせるおすすめダイニングテーブル6選
それでは、Yチェアに合わせるおすすめダイニングテーブルを紹介します。
CH327 / Carl Hansen & Son
ハンス・J・ウェグナーデザインのテーブルがまずはおすすめです。
ウェグナーがデザインしたダイニングテーブルのなかでも、
私が最も美しいと思っているのがこちらのCH327です。
まず注目すべきは全体のプロポーションです。
左右に張り出した天板と、
すっと垂直に降ろされたテーパード(先細り)した脚のバランスが絶妙なんです。
そして、さらなるデザインのポイントは天板と幕板の間の隙間です。
この隙間があることで、天板に浮遊感が生まれ、とても軽やかに見えています。
天板下の木組みが主張してますので、
ぴったり天板を乗せると重くなってしまうんですね。
テーブルは椅子に比べ、デザインするポイントが少ないので、
こういった細やかな工夫で印象が全く変わってきます。
今回紹介する中でも価格はずば抜けて高いですが、
間違いなく、Yチェアに最も合うダイニングテーブルと言ってよいでしょう。
CH002/006 / Carl Hansen & Son
カールハンセン&サン製のテーブルCH002/006です。
脚部のフレームが北欧家具らしいクラフト感を感じさせます。
最大の特徴は天板が伸長式となっているところで、
使う人数に合わせて天板の両端を跳ね上げて、天板の大きさを変えることができます。
北欧では外食よりも家に人を招いてパーティや食事をする習慣が根付いており、
来客に対応するために伸長式テーブルが多くデザインされてきました。
CH002とCH006は同一デザインですが、サイズが異なり、
CH002が天板長さ900cm伸長後1880cm、
CH006は天板長さ138cm伸長後236cmとなっています。
CH337 / Carl Hansen & Son
CH337はCH002/006に比べ、天板形状、脚部形状も違うのですが、
一番の大きな違いは、伸長する天板の仕組みです。
CH337は天板が中心で二つに分かれ、
その隙間にオプションの天板と脚を差し込んで伸長します。
CH002/006に比べ仕組みが複雑でその分手間もかかりますし、価格も高いです。
しかし伸長時に脚間も伸ばすことできるのと、
通常時でも天板を垂れ下げた状態にならないので、見た目が非常に美しいです。
ウェグナーのデザインをより味わえるのはCH337の方でしょう。
HIROSHIMA Dining Table / マルニ木工

日本を代表する家具メーカー・マルニ木工と、
日本を代表するプロダクトデザイナー・深澤直人による名作シリーズ、
HIROSHIMAのダイニングテーブルは徹底的なシンプルさが持ち味です。
本当に癖の無いデザインで、ビーチ、オーク、ウォールナットの3種から選べるので、
Yチェアに限らずとも様々な椅子にマッチします。
伸長式もあり、サイズも各種揃っているので、
迷ったらここから選んでおけば間違いないテーブルだと言えるでしょう。
WILDWOOD DINING TABLE / MASTERWAL

「100年後のアンティーク家具へ」をコンセプトに、
岡山県のアカセ木工が展開する、ウォールナットに特化したブランド、マスターウォール。
このWILDWOOD DINING TABLEはマスターウォールの最初のプロダクトであり、
独自の品質基準を満たした最高級のウォールナットを使ったダイニングテーブルです。
もちろんウォールナットのYチェアに合わせるのもいいですが、
写真のようにあえてビーチ材などのナチュラル系のYチェアを合わせて、
ウォールナットの色味とのコントラストを際立たせる使い方もありです。
CPH / HAY

今や日本でも幅広い層に人気となっているデンマークのブランド、HAYから
CPH(コペンハーグシリーズ)のダイニングテーブルです。
今をときめくフランスのデザインデュオ、ロナン&エルワン・ブルレックにより、
コペンハーゲン大学のためにデザインされました。
これ以上ないほどに軽やかに見える、現代的なデザインが持ち味の一品です。
天板のエッジに角度をつけてとても薄く見えるのが軽やかに見える最大の理由ですが、
脚部も中央に寄せて斜めに蹴り出して配置することで、天板が大きく突き出し、
天板に浮遊感を与えているところも見逃せません。
天板はリノリウムのラミネートで、artekなどの北欧家具の系譜を感じますし、
ここにYチェアを合わせるとフラットな色彩の現代的なコーディネートが完成します。
まとめ
選んだ全てのテーブルに共通しているのは、
シンプルでYチェアを引き立ててくれるテーブルであることです。
しかしシンプルなデザインだからこそ、上質な素材感は大事にしたいところ。
もっと価格の安いものは探せばいくらでも見つかりますが、
やはりYチェアに合わせるなら、テーブルも上質なものをおすすめします。
椅子と違って、ダイニングテーブルは多くの家で一台しか買わないと思いますので、
上質で長く使える一台を選んでいただけたら、と思います。